こんにちは便利屋エルエーです。

今回はここのところよく出くわす今の時代ならではのエピソードです。タイトルの『アイミツ』はいわゆる相見積の事で、複数の業者の見積競合の事です。

ネット社会にどっぷりと浸かりきった昨今、その気になればお客様にとってより有利な条件で請け負う業者はいくらでも探し出せる。何も知らずに業者のいい値で仕事を発注するのは『愚』だ。そんなふうに考えている方は大勢いらっしゃいます。

ですが果たして現実はどうか？…これはいざ現実的により良い条件を求めて業者を探しているお客様が直面したお話しです。

この夏、四日市市にお住まいのお客様から電話をいただきました。安い解体業者を紹介して欲しいという内容でした。とりあえず調べてみますと電話を切って、取引のある会社にあたりを付けてみる事にしました。すると一番お付き合いの長い解体業者の社長さんから『そのお客さん既に11件の見積取ってるよ。さすがにやりすぎでしょう。そこまで行っちゃったら業者サイドも固まるよね〜。』という回答です。確かに私がその11件の内の一社だったらば間違いなく辞退しているでしょう。

業種は全く別ですが私が以前、広告代理店のプランナー職だった頃、とある県庁の教育系事業のコンペに10社の広告代理店を呼んでオリエンテーションがありました。事業規模は250万円⁈ 利益は頑張っても30万円あればいい程度で、プランからプロデュースまでに何人のブレーンが何時間割かれるのか？深く考えるまでも無く『撤収』です。結局そのオリエンテーションで参加意思を示した代理店は一社もなく皆が辞退した…そんな過去を思い出しました。

そして解体の件はお客様には包み隠さず現状をお伝えしました。　　『業界内で横の連絡を密にして足並みを考えるなんて独禁法違反じゃないか！』と憤慨気味でしたが、とにかく一度相手がたの立場に立った事をイメージして欲しいという事と最も効果的な競合は2社競合だという事（勝つか負けるか15-15だから2社とも腰を入れて臨む）より良い条件をこれ以上求めて行くとソッポ向かれるだけだから、印象や感触のいい業者さん一社に絞り込んでそこから料金面の交渉をしたらどうか？…私が出来るアドバイスはそこまででした。

結局どうなったか？…価格にこだわりすぎて悪戯に時間経過したせいで、全ての見積が有効期限を超えてしまい更には廃材やガレキなどの処分単価の上昇傾向も相まって当初見込んでいた価格より高くついたというオチでした。…これと全く同じような話が松坂や伊賀のお客様でもありました。

明らかに同一銘柄の商品はシンプルに価格競合してもいいと思いますが、世の中の全ての取引が価格競合では語れない、逆に価格に拘りすぎたが為に墓穴を掘るはめになる事もあるという典型です。

そしてwebでのサーチが一番の手段となっている現実にも落とし穴は存在します。私たち便利屋サービスもwebをコンタクトポイントにした業者が多数存在しますが、大半が都市部に地籍を置く紹介サイトで便利屋としての実態もノウハウのない会社が低価格を呼び水にお客様を誘引する仕組みです。そしてエスカレート具合も尋常じゃなく、『蜂の巣の駆除4000円〜』なんて非現実的を通り越して逆に実際にどれくらい請求されるのか？不安になるような広告も蔓延してます。

長々となりましたが行き過ぎたアイミツ＝価格へのこだわりにロックされないようにお気を付けてくださいね。例えば業者選定に関するご指南だけでもエルエーを活用していただけるだけでも有利だと言えます。ね。